大田市社会福祉事業団 ビラたかやまで働く石橋昂之介さん
- 石橋昂之介(いしばしこうのすけ)
- 1998年12月生まれ
- 浜田市
- 2017年3月 明誠高校卒業
- 2021年3月 龍谷大学 社外学部 現代福祉学科 卒業
- 2021年4月 社会福祉法人大田市社会福祉事業団 入社
- 現在2年目
石橋さんの1日のスケジュール
この会社を選んだ理由は?
京都の大学に行っていて元々は島根で就職するつもりはなかったのですが、就職活動がコロナ禍でバタついたこともあってうまく行かず、地元で就職先を探すことにしました。
大学は福祉関係の学科を専攻していましたが、在学中は福祉とは全く違う分野の仕事に就こうと考えていました。
でも結局は福祉の仕事を選ぶことにしたんですよね(笑)
地元の浜田市でも福祉施設を探しましたが、この会社のホームページを見て良さそうな会社だなと感じ志望しました。
近隣の福祉施設で現在の職種である生活相談員の募集があったのがここだけだったいうこともあります。
福利厚生がしっかりしていたというのも選ばせていただいた理由の一つです。
福祉業界の中では給料が高い方だと思いますし、休みもきちんと取らせてもらえます。
石橋さんのお仕事内容は?
私が配属されたデイサービス「ビラたかやま」は、大田市の市街地から少し離れた人口の少ない山間地に施設が在ります。
1日平均35人~40人の利用者さんが通われ、お風呂に入ったり身体を動かしたりして朝から夕方まで過ごされます。
現在入社して1年11ヶ月が経ちました。
私は生活相談員という立場ですが、1年目はしっかり介護の経験を積ませてもらって、2年目からは徐々に生活相談員としての仕事を増やされスキルを磨かせていただいているところです。
将来的には利用者さんの状況把握やご家族との窓口対応を中心として、介護も行い、全体を見るような役割を担っていくことになります。
仕事内容としては、出社してまずミーティングでその日1日の流れを確認してから、8:30に出発し一人で利用者さんを迎えに行きます。
施設に戻ると午前中はお風呂の介助。1日多い時で男性12人くらいを一人で対応します。
男性が終わったら女性を対応することもあります。基本的には入浴を見守りながら必要に応じて介助しますが、男性の中には身体を洗おうとしない方もおられるので、促したり洗って差し上げることもあります。
その他食事や排泄の介助なども行い、午後からは利用者の皆さんの健康増進のために、体操をしてもらったりレクリエーションなどによって楽しんでもらうことを行います。
生活相談員の仕事としては、新規の利用者さんとの契約、ご家族から家での出来事や状態を聞いたり逆にこの施設で何か特別なことがあると報告することもありますね!
最近では、担当者会議といって利用者さんの近況を話し合う会議にも参加させてもらっています。
介護業界に入ってみてどうでしたか?
私は元々この業界に入るつもりがなかったので、大学時代周りの学生がみな半年くらい経験していた福祉施設での実習に全く行きませんでしたし、福祉の勉強もぼちぼちしかしていませんでした。
何も知らない状態で福祉業界に入ってきて、初めての介護現場に1年目はかなり苦労しましたね(汗)
この山間部に来て、まず送迎が大変でした。最初は数十人の利用者さんの家を覚えるのに、田舎なので目印も見つけにくい中、家の場所と特徴、車を停める位置などを覚えないといけませんでした。
介護に関しては、お風呂の介助で最初は利用者さんの裸を見るのも抵抗があり、排泄等色々な介助をするのがほんとに辛かったですね。
でも1年くらい経ったら全然慣れて苦ではなくなりました。だんだん「この方はどうやったら身体を洗ってくれるだろう?」とか、「どうやったら効率よくできるだろう?」と知恵を働かせられるようにもなっていきました。
仕事でやりがいを感じるのはどんなところ?
今の高齢者の方って、昔気質と言いますか、皆さんが皆さん感謝の気持ちを気軽に言葉にして伝えるわけではありません。
そういう方から「ありがとなあ」とか「すまんなあ」と言われた時は、心から感謝されている気がして余計に嬉しいですね。
接し方で「良くして差し上げたい」という気持ちが伝わったのかなあと感じます。
年齢でいえば、利用者さんは私の祖父母の年代です。どうしてもお互い情が移って親密になります。
利用者さんにとってみれば私は孫のようなものなので、連休明けなどに「どうしとった~?」「石橋さんがいなかったから寂しかった」と言われることもあり、そういった時も嬉しいですね。
今は仕事がとても楽しいです。
1年目は大変で「もう無理~…」と思うこともありましたが、1年間耐えたら2年目からは介護に慣れて楽しくなってきます。
介護の仕事が初めての方には「1年間は耐えてみてください!」と言いたいです。
世の中の介護業界に対する大変そうなイメージはウソだと思いますね(笑)
仕事で心がけていることは?
私たちの仕事は、利用者さんに楽しんで帰ってもらうというのが一番大事なことだと思っています。
それと、介護においては利用者さんの転倒が一番怖いので注意しないといけません。
会社からもそのことを特に言い聞かされます。転倒してケガをさせてしまっては大変なことになりますので、それだけはないようにと常に意識して、ベッドから起き上がる時やイスに座る時など特に気を付けています。
どんな人がこの仕事に向いている?
視野を広く持って、周りの状況を把握できることが重要だと思います。
足が悪く一人で歩いてはいけない方が、職員が近くで見ていない時に「立った!」ということもあって、そういう時に瞬時に反応するなど全体に気を張っておく必要があります。
それと、やはり介助の仕事なので心の優しい人が向いていると思いますね!
学生時代に学んでおいた方が良いことは?
対人の仕事なので実践あるのみのような気がします。
私は知識はほぼ0で入っていますが、何とかやっていけていますので(笑)
職場の雰囲気はどのような感じですか?
現在は送迎の方や非常勤の方も含めると職員が18人くらいいて、1日に出勤されるのがそのうち8~9人くらいです。
ドライバーさんを入れて男性が5人しかいないので、少し肩身が狭いです(笑)
職員全員で協力して取り組まないと絶対に回せない仕事なので、チームワークがとても大切だと感じています。
みんなで協力して1日をどう乗り切るかが重要で、職員同士がギクシャクしていてはうまくいかなくなります。だから思ったこともハッキリ声を掛け合って、利用者さんにどう満足していただくかをみなで追求しないといけないと思います。
今はいいチームワークができていると思います。私は年齢も経験も一番下なので、結構頼ることも多いですが、皆さん全然嫌な顔をせずに対応してくださいます。
今後の抱負を教えてください!
この施設には私が入社する前から2人の生活相談員の主任がいて、その先輩方に比べたら私はまだまだヒヨっ子で全然知識が足りません。
一つの仕事を任されたら、どうしてもその仕事に集中して他が見えなくなってしまいます。お二人は1日の間に「あの利用者さんの送迎が何時に変わった」などいろんな連絡を受けていて、それらを並行して対応されます。
生活相談員はそのように広い視野でいろんなことに対処できるようにならないといけないと思うので、私もそういう姿を目指していきたいですね!