今回は12月18日に、群言堂にダイコウラボ(大田高校の生徒さん)がお邪魔させていただいたときの様子を記事にしました!
どんな思いがあって大森町で働いているのか、どんな思いで今の仕事を選んだのか、お話を聞きましたよ。
今回案内してくださった方
三浦 類さん

- 愛知県名古屋市出身
- 2歳から4歳はアメリカに、10歳から13歳までは南アフリカで生活
- 中学・高校は、名古屋の学校に在学
- 卒業後、東京の大学に入学
- 現在、群言堂(株式会社石見銀山生活文化研究所)に就職
群言堂ってどんなところ?
洋服を中心に衣・食・住・美の暮らしの提案をする会社です。洋服に関しては日本国内のいろんな産地とともに、生地から企画して国産の洋服を作っています!
一般的に、国内で流通している服の大体97%ぐらいが海外生産だと言われていて、残り数パーセントが国内で作られている洋服なんですね。
日本は元々繊維でさかえた国ではあるんですけど、今ではどんどん、廃れていっています。
ですが、根強くいい物作りをしている機屋さんや職人さんは日本各地におられます!
群言堂は、そんな方々と取り組んで、国内で完結するような日本の服を作り続けているんです。
↑生活文化研究所での説明風景
どんな仕事をしているの?
一番は洋服づくりをメインとしてやってきた会社ですが、事業領域は多岐に渡ります。
大きく分けると、『衣・食・住・美』の4つの分野となります。
衣食住美の『衣』
たとえばある職人さんは、5,60年前の古い織機(しょっき)をずっと使い続けて生地を織っておられて、現代の高速の織機に比べると効率は悪いんですけど、これでしか織れない生地を作っておられるんですね。
部品とかもないので、自分で作ってメンテナンスまでやられてるんです!
技術と特徴を持った職人さんたちと一緒にそこでしか作れないような生地を作っていく中で、技術が守られて次の世代まで引き継いでいかれるというところを目指しています!
衣食住美の『食』
群言堂では、衣食住の「食」も取り扱っています!
この石見銀山のお店と東京に2店舗飲食店をやっていて、東京の店舗の一つは昭和初期の建物で、職人さんを石見から連れて行って、合宿生活をしながら直しました。
もう一件は、東京のJR高尾駅という古い駅舎のスペースを使ってカフェをやってます!
他の地方でも自分たちの思いとか、雰囲気を表現できるところでやっています。
衣食住美の『住』
お店づくりの他にも、いろんな形で古民家を再生しています!
古民家再生を通して、この町の景観づくりや景観に合った社屋づくりなどに取り組んでいます。
町内で10軒ほど古民家を再生して、住宅やお店として活用するほか、宿事業として宿も2軒、お客さんが宿泊できるような施設を運営してます!
衣食住美の『美』
最後の衣食住美の「美」の分野では、スキンケアブランドも立ち上げています!
「梅花酵母」という町に生える梅の花から発見された酵母菌を今研究開発していて、島根県と合同で特許を取っていろんな商品化に向けて研究を進めてるんですね。
そして商品化の最初のブランドになったのが、私たちの「MeDu(めづ)」という化粧品のブランドです!
酵母菌は、肌にとって効果のある成分が見つかったので、これをきっかけに化粧品づくりを始めました。
これから挑戦していきたい事はなんですか?
多岐に渡る事業をやっているんですけども、中心になるのは洋服で、そこから町の中でいろんな暮らしを表現していくことに挑戦していますね!
日本のいい素材であったり、大森町の暮らしであったり、私たちが昔から受け継いでいるものが、次の世代にいい形で引き継がれる、そういう価値を作っていくことが会社の役割だと思っています。
なので生地だったり、建物を守っていくことだったり、そういうことも大事にしていますね。
大人たち×ダイコウラボとのグループディスカッション
高校生が抱えている将来の悩み
群言堂×ダイコウラボに集まっていた大人たちで
高校生が現在抱えている悩みを聞き、人生の先輩としてアドバイスもしていました!
悩み1. 大学で学びたい分野が決まっていませんが大丈夫でしょうか?
大丈夫。
たとえば将来海外で働きたいだとか、どういう分野で働きたいとか、興味を深めていく過程できっとだんだん明確になってきますよ!
それをどれだけ具体的に考えてイメージできるのかで、変わってきそうだなって思っています。
悩み2. 小学校の教師になりたいんですけど、どこの大学がいいとかどう判断すればいいですか?
そういうときは、なんとなくだけれど、そこにいる先生を見るといいんじゃないかって思う。
教育って一言で言っても、いろんな分野にまたがっていることだから、大学によっても得意な分野って全然違うと思う。
研究者一人ひとりでも全然研究している分野は違うだろうし、どういう教育に興味があるのか、教育関連のニュースをチェックするのもいいと思います。
「こういう教育の手法もあるんだ」とか、興味を持ったら手法を調べて、その手法を考えた教授が見つかったなら、「この大学にいるこの人から学んでみようかな?」って、行くための手段をたどってみるとか。
自分がちょっとでも興味を持ったことを深掘りすることが重要だと思います。
今回のダイコウラボでどんなことを学びましたか?
↑交流タイムの風景
参加生徒さんの感想
いつも学校生活ではわからないような大人の方のお話を聞いて、すごい初めての考えだったので、すごい新鮮でした!
これからの自分の進路とかを選ぶ際にも使って、より人生が自分らしく豊かにできるようにこれからしていきたいと思います。
参加生徒さんの感想
最初ダイコウラボってなんだろうってなんなんだろうから始まって、どんなことをしているのかも知らずにチラシとかに惹かれてきたんですけど、思っていた以上に内容の濃い良い機会をもらったなと思ってます。
お話を聞いていて、「これから先どんなことがあるかもわからないし、どんな道に進むのかもわかんないなぁ」と思って、自分の未来に希望を持ちました!
三浦さんが働く群言堂はコチラ